単行本第一巻のカバー、カバー裏
この記事は進撃の巨人のコミックスを十一巻まで一読したのみの読者が、二回目に読み直した際に気になった点を書き残したものである。矛盾、知識の前後、既に明らかになっている真相を無視している可能性と、ネタバレが多大にあるので注意。
単行本第一巻。二〇一〇年三月十七日 第一刷発行。手元にあるのは二〇一一年発行の第一二刷である。
▼カバー表紙
【タイトル】進撃の巨人 attack on titan 1
体から煙を出す超大型巨人(ベルトルト)vs立体起動を駆使した訓練兵エレン。
▼カバー背表紙
巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。だが名ばかりの平和は壁を超える大巨人の出現により崩れ、絶望の戦いが始まってしまう。
超大型巨人の瞳の前で心臓を捧げるポーズをとる一〇四期生上位一〇名の背中。アルミンはいない。
▼カバーを外してみる
人間を掴む巨人、倒れる人々、山々。大砲を巨人に向けたまま、城壁と思われる場所に向かって逃げ込む人類の図が表。裏は、二艘の船が新たな大地へと向かう。山脈を越え、二層の壁の中に人類は新たな生活の場を作る。手前では人間が耕作を行い、家族を作る。奥の壁では家畜(たぶん牛)がいる。
▼逆さのカタカナ文字解読
大体自分で無理やり読んでみたが、どうしても読みにくいところはカンニングした。
- キョジンノシュツゲンニヨリスミカヲウシナイニゲマドウヒトビト
- キョジンノアットウテキナセンリョクニナススベモナクジンルイハシンテンチヘノコウカイヲヨギナクサレタコノトキジンルイノホトンドガシメツシタガソノタイハンハヒトドウシノテニヨルノデシタ
- フネニノレタノハゴクショウスウノケンリョクシャタチノミデアッタ*1
- コウカイハナンコウヲキワメヤクハンスウガモクテキチニトウタツスルコトナクショウソクヲタッタ
- シンテンチニハモトモトキョウダイナカベガヨウイサレタ
- シンタイリクココヲワレワレハシンセイナルモノトシテアガメル
- コノカベノナカニハジンルイノリソウガアルコノカベノナカニエイキュウニアラソイノナイセカイヲツクロウ
とっくに考察されきっていると思うがあくまで自分用メモなので!! 自分用なので!! 上記を読みやすくすると、
- 巨人の出現により、住処を失い、逃げ惑う人々。
- 巨人の圧倒的な戦力になすすべもなく、人類は新天地への航海を余儀なくされた。この時、人類の殆んどが死滅したが、その大半は人同士の手に依るのでした。
- 船に乗れたのは極少数の権力者たちのみであった。
- 航海は難航を極め、約半数が目的地に到達することなく、消息を絶った。
- 新天地には元々強大な壁が用意された。
- 新大陸、ここを我々は神聖なるものとして崇める。
- この壁の中には人類の理想がある。この壁の中に永久に争いのない世界を作ろう。
となる。内容の事実関係は不明だが、この記述から考えられること。
- 巨人は突然現れた。
- 人類が元々いた大陸には壁がなかった。
- 人の手に依り人類の殆んどが死滅したとされているが、純粋に「人vs人」だったのか、「巨人化した(された?)人vs人」だったのかは不明。
- 「殆んどが」死滅したので、旧大陸に人類の生き残りがいる可能性あり。船に乗った権力者の半数は新天地にたどりついたが、半数は消息不明。人類が1.旧大陸に残った者、2.新天地にたどりついた者、3.別の大陸にたどりついた者の三種類に分かれたということだろうか。
- 壁は元々あった。壁は巨人で作られている(後に本編で、ウォール教の信者たちが腕を絡ませ円陣を組む描写があるが、壁の中の巨人も恐らくその体勢を取っているはず)が、一体誰が作ったのだろう。上記の新天地に先行してたどりついた者か、元々その地に住んでいた者(人類かどうかは分からん。さるとか他の知性を持った生き物かも。人類だったとしたら4.四種類目だな。更に最初から壁用の四種類目と、5.今後巨人にする予定の家畜用の五種類目もいるかも)のどちらかか。壁の材料になってしまった巨人はどちらにしろ新天地にたどりついた「権力者」ではないと思う。
こんなところかなぁ。大雑把に考えて、ライナー・ベルトルト・アニは1か4の人類、クリスタは2、ユミルは3。サシャ・コニー・アルミン・ジャンは5。エレンは、母親のカルラは5っぽいが、父親のグリシャが王政関係者っぽいので不明。この世界の「東洋人」の立ち位置がよく分からないのでミカサも不明。
新天地へと先行した者たちが先住民を巨人にして壁を作っておいた、というよりは、新天地には既に巨人から身を守る体制が整えられていて、新しくやってきた権力者たちがそこを奪った、という構図が今は一番分かりやすい。と、思う……。
*1:カンニング箇所