73式

妙齢専業主婦の雑記帳である。文章を書く練習のため、ほぼ毎日更新の予定。

不謹慎なことって、面白い。

 ツイッターでこんな画像が回ってきた。

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 ツイート元はこちら。https://twitter.com/HHHokr/status/401222516963672064

 人が殺されているのに不謹慎かもしれないが、三枚目の「お前に用はない」のフォントはずるすぎる。テレビ局も狙って編集しただろ、これ。我が家はテレビが映らないので直接映像を観ることは叶わなかった。悔しい……。

 小五の時、自宅に変な電話がかかってきたことがある。

「はい、○○です」

「君、何年生?」

「小五です」

「男の子? 女の子?」

「……(怪しい)。男です」

「お姉さんか妹さん、いる?」

「……(ますます怪しい)。いません」

 そこで電話は切れた。実際私は女であり、妹もいたのだが、不穏な気配を感じ取ったので咄嗟に嘘をついた。母に「賢いね」と褒められた覚えがある。もしここで正直に身分を明かしていればどうなったのであろう。卑猥な質問が投げかけられ続けたのであろうか? 妹がいる、と答えていれば「妹さんに代わって」と言われ、妹が被害者になっていたのかな? 電話で小学生を釣って興奮出来るなんて不思議だなぁ。他人の嗜好は理解出来ないほど興味深い。

 ここまで書いてふと気付いた。父は猜疑心が強いため、自宅の電話番号をタウンページに載せていなかった。この家の電話番号を知っているのは親族縁者を除けば、両親の職場関係者と私たち兄妹の学校関係者くらいではないか? 連絡網や卒業アルバムが流出したと考えても、流出元は当時本気になって調べればすぐ分かったのではないか? 十五年も前の話なので真相は藪の中である。犯人は思ったよりも近いところにいたのかもしれない。

 不謹慎なことは時に笑いを誘う。当事者は笑ってんじゃねぇよ!! と憤るだろうが、誘われてしまったものは仕方がない。

 私の父は震災時、とある東北の太平洋側の埠頭にいた。ニュースで津波に飲み込まれた映像が繰り返し放送された付近である。父はその日のうちには帰宅せず、母は父は津波に飲まれたものと思い込んでいた。しかし翌日、父は帰ってきた。地震直後、何となくヤバイ気がして仕事を放り出して車で逃げたのだという。通行出来る道路が渋滞していて、なかなか自宅にたどりつけなかったようだ。帰宅した父の第一声はこうだった。

「テレビ割れてない!?」

 震災の前日に購入して、まだ開封していなかった四十型の液晶テレビの安否が心配で心配で仕方がなかったらしい(笑)。母は脱力した。兄も妹も脱力していた。私は爆笑した。生死の有無を心配されていた本人が、液晶テレビの安否しか考えていなかったのである。ギリギリのところで発生する人間の強さとおかしみを感じた。人間って、面白いなぁ。